第5回 2007年9月
モノを売る上で最も重要な事がお客さまの心理状態を知ることです。いくら良い商品を並べてもお客さまに気付いてもらえなければ・・・また、価値を感じてもらえなければただのモノにしかすぎません。 では、来店されたお客さまの心理状態とはいかなるものなのかを考えてみましょう。
購買心理の移り変わり!
さて、“アイドマの法則”という購買心理の法則があります。ここではお客さまにもう少し近づいた視点で、来店客心理を考えて見ましょう。後に述べますが、売り手市場から買い手市場に変化した今、消費者の心理状態を知る事が全ての始まりです。
購買心理の8段階

マーケティング4P = <売り手市場>
- Product(製品)
- Price(価格)
- Promotion(プロモーション)
- Place(流通)
★集中した大量生産方式でモノを作り、それを流通業者を経由して離れた場所にいる買い手側に届けるのが企業のモデルでした。そのために、ターゲットとなるお客さまが買いたくなるような販売促進活動を施し、需要を喚起させ、中継する企業が多い中で最適な経路(販売チャネル)を選び、品質の良いモノを最適な(買いやすさ、利益確保)価格で設定することに苦心していました。
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マーケティング4C = <買い手市場>
- Customer Value(お客さまにとっての価値
- Cost(コスト)
- Convenience(入手の利便性・容易性)
- Communication(コミュニケーション)
★お客さまにとってのメリット、お客さまへの負担=費用対効果、お客さまの目的に合う入手性、売り手側のこだわり、ニーズへの対応性などを配慮する必要があります。
要するに生活者のための理論になっているのか?買い手側から見て、売り手側である企業や対象となる商品はいったいどうなっているのか!?などを、紳士的に誠意を持って対応する必要があります。

現状を知ったら戦略立案!
さて、「4Cを満たした上で4Pを考慮する事!」が重要であることは、お分かりいただけたと思います。
4Pの時はモノを売る!でよかったのですが、4Cでは商品を購入したお客さまが、「その後どう動く!」、「アフターサービスに何を期待する!」というような顧客獲得プロセスを視野に入れておかなければならなくなりました。
“売り手時代”は、売り手側が買い手側をコントロールし、効率的な販売をすることに重点が置かれていたのに対して、売り手と買い手が直接「対面」するわけではないが、情報の交流によって「対面」しているような状態を作り上げる・・・それが4Cなのです。
販売の基本は「対面販売」であり、売り手と買い手が直接対面し、買い手の事情・好みを知り、 反応を聞き、次の提案に活かす・・・というのが自然です。「効率」を目指す4Pの前に、「顧客の価値」を尊重する4Cが重要視されるのは、中国においても目前の事でしょう。
4Cを実施するにあたっては、まず顧客セグメントを明確にし、お客さま(顧客)を理解することです。どうぞ“顧客視点”を真剣に始めてみてください!今までのやり方では通じない所が沢山でてくると思います。