第9回 2008年1月
<お客さまが好む接客応対編>
“サービスレベルが命”といえるほど重要なホテルの基本を前回記述いたしましたが、今回は非常に奥行きが深く取り組み範囲が広い“ファッション”を中心にまとめたいと思います。一概にファッションといってもさまざまな店舗形態やMDが存在し、どこまでをファッションと線引きするかも各々違いますので、今回は衣服を中心とした業態を中心に考えてみたいと思います。
まずお客さまは“わがまま”である事を認識しなければいけません。「無視されるのは嫌い!でも放っておいて欲しい・・・」要するに自分の意思で自由に見たい!そして聞きたい事がある時は、それに答えて欲しい!という気持ちを持っています。しかも聞いた質問には完璧な回答を求めます。ココにもお客さまの事前期待が存在し、回答できなかった場合や、不適切な対応をしてしまった場合などは、購買決定まで持ち込む確立は一気に低くなり、あわよくば二度と足を運ばない事態に繋がりかねません。では、お客さまから好感を持たれる接客応対とはどういうサービスなのか、一例をご紹介しましょう。
お客さまが好む接客応対
- 「商品を大切に扱い親切丁寧に対応!」
-私を「大切にしてくれる!」販売員は高感度! - 「鏡の前で、私に似合ういくつかの商品を試してくれた!」
-とても気分が良かった! - 「鏡の前で、洋服だけではなくバッグやスカーフも一緒にアドバイスしてくれた!」
-とても気分が良かった! - 「店に入るときの笑顔がとても好印象。そして、何も買わない私に帰る時も同じ笑顔で挨拶してくれた!」
-翌日そこでバッグを買った!
このように、いたっての普通の応対なのですがタイミングや、お客さまとの呼吸があわないと逆の作用になる場合もあるので、常に顧客満足を意識した対応を心がけると良いでしょう。それでは逆にどのような対応だとお客さまが不満を持つのかも紹介しましょう。
お客さまが嫌いな接客応対
- 商品の事を良く知らない。説明できない!
-「デザイン的に買いたい気持ちはあったのに、性能や機能部分がいまいち不透明。別の店で同類を探す事にした。」 - 早口で、自分の言いたい事だけ言っている!
-「私の質問を調べてくれない!」 - 安い特売商品を見ている時は無視、だけど高い商品を見たら声をかけてきた!
-「なんか高価品を売りたいのが見え見えで気分を害した!」 - 私の欲しい商品なのにその説明をする時、取り扱いが乱暴でとても気分が悪かった!
-「私の事を乱雑に扱っている様だった!」 - 「すぐ売り切れる!」「今しかない商品!」と威圧的に声をかけられ、購買意欲がなくなった!
-「こちらの気持ちも考えてほしい!」
これらの例はまだ序の口でクレームや営業停止などにつながる場合もあるので、最低限の基本は徹底して訓練した方が良いでしょう。コンプレインであれば早期に発見する事で「クレーム」予備軍ではなく「ニーズ」として受け止める事も可能です。店舗環境や体質改善の課題として店舗の発展に活かしましょう。