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金融危機後の上海人材市場上海ビジネスフォーラム活動報告
開催概要
テーマ | 金融危機後の上海人材市場 |
---|---|
日時 | 5月22日(土) 15時00分~17時30分 |
幹事 | 上海霓索人力資源服務有限公司 杉川 英哲さん |
出席 | 38名 |
勉強会の内容
1.買い手市場から売り手市場への転換
人材関係の勉強会は意外と久しぶりですねぇ~。というわけで、勉強会はいきなり実際のデータをもとにした2007年から2010年春までの人材市場の動きからスタートしました。
なんとな~くは感じていましたが、上海の人材市場は一年に3回の求人発生の「ヤマ」があるそうです、ハイ。それぞれ、5月と10月の連休と夏場にヤマがあり、やはり春節時期は求人発生数が落ちるとのことでした。(これって、春節時期は逆にチャンスってこと???)
今回は2008年の夏場の求人のヤマが発生しなかったところから買い手市場が始まり、2009年の年末に求人発生が減少しなかったところで買い手市場が終わったというナルホドなお話しでした、ハイ。
ちなみに2010年の春は2007年と同じようなカーブで求人発生数が移行しているとのことです、ハイ。数的には完全に回復していないものの、求人発生のサイクルは売り手市場の時と同じ状況になっているとのことでした、フムフム。
また、求人発生の背景などを見ると、求人理由や職種、求人数量や給与水準が買い手市場の時期とは全く異なっていることがわかっちゃいました、ハイ。やはり、このへんの背景を知っていないと、採用活動にも影響が出ちゃうってことでしょうか。。。
とにかく全体的にはまだ完全に売り手市場にはなっていないものの、既に買い手市場のムードが薄れ、売り手市場ムードが日増しに濃くなっていることがわかりました、ハイ。個人的には、「雨のち晴れ」の曇りの部分だと勝手に理解しました。。。ハイ。(ん、「晴れのち雨」か?立場によって違うか?)
2.兆候は2009年第4Q
2009年の第4Qからの市場の変化の兆候を説明して頂きました、ハイ。
- 求人数:例年求人発生数が減少する時期に求人数が増加した。
- 採用時期:3月、4月入社の求人が発生した。
- 求人内容:即戦力人材に限らず、新卒や未経験者でも応募できる求人が発生した。
- 企業面接:求人が発生した翌月の企業面接が増加した。
ビミョ~な変化ですが、この時点で2010年の市場の動きが読めたということです、ハイ。
3.ガマンの必要のなくなった人材たち
人材会社に登録に訪れる求職者からのヒアリングをもとに、市場の変化に伴う人材の心理的な変化を説明して頂きました、ハイ。
買い手市場の間は人材側も「いま辞めたら、仕事が見つからない、リストラされたと思われる、給与が下がる」などの不安やヤバい感が強く、本当は転職をしたくても、我慢して仕事を続けていたみたいです、ハイ。まぁ、そりゃそうだ!
一方、売り手市場傾向が進行すると、人材側は「次の仕事はなんとかなる、今より良い仕事を見つける自信がある、今より給与があがる」などど180度違う心理状態になっているそうです!楽観的というか、強気というか。。。「チャンスがあればいつでも転職したいっ」みたいな心理状態ですか。。。
気持ちの転換に長けているというか、楽観的というか。。。ある意味コワいかも。。。
4.2010年事業計画
杉川さんからの質問ということで、2010年の事業計画策定の時点で増員を盛り込まれていた参加者からその理由や目的を発表して頂きましたっ!
やはり、業界とか企業形態とかによる違いはありますが、事業計画と人事計画が密接に関連しており、そこが経営者さんの「腕」の見せどころであることがなんとなくわかりました、ハイ。
それから、政府系の企業では大学生の就職難問題解決などの政策が反映された人事計画となっていることも知りました。。。
5.雇用調整のつけ
ケーススタディです、ハイ。金融危機の時期にリストラを行った企業が突然の大口注文に対応すべく、どんなふうに人員増加を図ろうとし、どんな結果になったかを説明して頂きました。これって、もし自分の会社だったら大変だっただろうな。。。
6.2009年に増員した企業
たくさんの企業が人員調整に苦しんでいた時期に、敢えて人員を増加し、2010年の売上を大幅にアップさせている企業のケーススタディです、ハイ。ある意味、一種のギャンブル(!?)だったとも理解できますが、すごいなと思うのは、2009年を人材の育成の年と位置付けた総経理の決断ですっ!人事って、本当にいろんなことができるんだなぁと思いました、ハイ。
7.買い手市場感覚が抜けない企業
売り手市場で、市場や応募者の状況を全く考慮せず、自分本位で採用活動を行ったある企業の失敗例のケーススタディでした、ハイ。自分が応募者だったらって考えると、どんなに有名な企業であっても、こんな企業には入りたくないと思ってしまいますねぇ~。入社してもいないのに、ここまで「縛られる感」が強いとドン引きです。。。
8.希望給与のメカニズム
応募者の希望給与の算出根拠について、人材会社のノウハウをもとに説明して頂きました、ハイ。いかに自分の価値を高く見せようとしているか。。。応募者の心理が手に取るようにわかってしまいました、ハイ。
9.売り手市場における採用のコツ
売り手市場における採用活動のコツを「野球」に例えたユニークなお話でしたっ!私も意外と野球好きなので「好球必打」や「次の塁を狙った走塁」、「キャッチボールの重要性」はよ~くわかりましたっ! (ひさびさにキャッチボールがやりたくなっちゃいました!)
10.コンプライアンス≦コスト
「違法またはグレーゾーンでコストダウンを図ろうとする経営者は本社や上司には評価されるかもしれません。しかし、従業員や応募者には決して評価されません。買い手市場での採用条件は売り手市場では通用しません。勿論、人材会社としても二度と人材を推薦できなくなってしまいます。都合の良い部分だけ地元企業を基準に考えるのは如何なものでしょうか? 」 ん~、イカガなものでしょうか?(としか言えません、ハイ。。。)
11.日系企業らしさとは
人材が日系企業に期待しているもの、求めているものは何か。人材に選ばれる日系企業になるためにはどうすべきか、みたいな参加者の意見交換が中心となりました、ハイ。人材が日系企業に求めているもののイメージはだいたい共通しているようですねぇ。大切なのは、それをどんなふうに実現するかだな。。。と、思わず真剣に考えてしまいました、ハイ。
12.2010年下期人材市場の展望
現在の市場動向からみた2010年下期の人材市場の展望についてお話し頂きました、ハイ。このままいくと、1~2年後には誰も経験したことのない「超・売り手市場」になる可能性もあるみたいです。超・売り手市場ってどんなんだろう。。。ちょっと想像つかないけど。。。
13.人材関連業界の参加者より
人材関連業界からの参加者にも勉強会内容の補足や独自の観点を発表して頂きました、ハイ。
- 董さん(上海レインボー)
人材会社が企業と人材の両方を「お客様」だと考えていることが理解できました、ハイ。 - 井之上さん(HRnetOne)
ヘッドハンティング市場について、最新の情報を詳しく説明して頂きました。ヘッドハンティングって、一度はされてみたいかも。。。 - 飯島さん(カモメ)
ウェブサイトから見た中国全体の人材市場について詳しく説明して頂きました、ハイ。
幹事の杉川さんだけでなく、人材関連業界の異なった視点からの意見を聞くことができたのはけっこう貴重かも。。。
14.質疑応答&意見交換
・大型企業の人事システムはどうなっているの? ・人材会社はどうやって自社の人材を採用しているの? ・本当に超・売り手市場になる可能性はあるの?
SBFならではの鋭い質問と熱い意見交換が繰り広げられました。。。ハイ。
新入・初参加者の自己紹介
陸田 直人さん(益峰客戸関係管理(上海)有限公司)
田中 やすよさん(上海メタフェイズ)
井之上 満明さん(HRnet One)
清水 淳さん(八幡ねじ)
飯島 孝俊さん(上海空鴎広告有限公司)
金 笑天さん(上海集賽信息科技有限公司)
張 越海さん(PFU上海計算機有限公司)
大槻 国良さん(上海岡崎投資管理有限公司)
冨田 烈さん(東京フレックス法律事務所)
伊藤 毅さん(東京フレックス法律事務所)
原 直義さん(東京フレックス法律事務所)
深野 久美子さん(東京フレックス法律事務所)
まとめ
最近「野球オヤジ」的キャラに変わっている杉川さん(そう思うのは、私だけ?)、売り手市場における採用のコツを野球に例えたお話はたしかに面白かったですが。。。
とにかく、人材関連の勉強会はいつもけっこう参加者がいて、みなさんの関心の高さがうかがえますねぇ。やっぱり人材っていうのは、どの業界にも共通するテーマで、勉強会の内容を自社に置き換えながら聞いていた参加者も多かったと思いますです、ハイ。(因みに私も少々。。。)
ケーススタディや自社の事例など、参加者の意見発表の機会も多くて、とにかくSBFっぽい(っぽいって。。。ま、いっか)勉強会になりました、ハイ。
勉強会の最後に実行委員の叶さんが発した「応募者が入社したくなるような会社作りが総経理の仕事」という言葉が印象的でした、ハイ!
食事会
上海料理レストラン「金縁美食」にて、参加者30名。
産地直送の新鮮なカニが有名なレストランだそうで、香港の芸能人や中国のプロサッカー選手もお忍びで訪れる上海の隠れた名店だそうです、ハイ!(って、今回はカニの季節を思いっきりハズしてますよっ!杉川さんっ!)でも、おまかせオーダーの上海料理はどれもすごく美味しかったのでOKです、ハイ!暑さも手伝って(=言い訳)ビールと紹興酒がけっこう進みました!明らかに参加者の熱気がエアコンを圧倒してました、ハイ。少し(というか、かなり?)汗ばみながらの食事会でしたが、ゲスト4名も加わり、いつも通り楽しく、美味しい時間を過ごしました、ハイ!