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2011年上海人材市場上海ビジネスフォーラム活動報告
開催概要
テーマ | 2011年 上海人材市場 |
---|---|
日時 | 05月28日(土) 15:00~17:00 |
講師 | 上海霓索人力資源服務有限公司 杉川 英哲さん |
出席 | 25名 |
はじめに
昨年5月からちょうど1年ぶりの人材関係のテーマで~す!ハイ!
杉川さん曰く、幹事は「2年連続4回目」だそうです!
(甲子園か~っ!一応、ツッこませて頂きます。。。)
勉強会の内容
「SBFの会員は皆さん非常に勉強熱心な方ですが、今日参加して頂いている方は、そのなかでも特に勉強熱心な方々ですね~!皆さんの積極的なご発言を期待しておりますので、宜しくお願いしますっ!」という前フリ!お約束ですねぇ~杉川さん!そう言えば、SBFの原点はディスカッション形式での勉強会ですよねぇ~!
超・売り手市場への移行
というわけで、昨年の復習と今回参加される方に近年の人材市場をご理解頂くため、昨年のデータ解説(求人情報数、企業面接数)からスタートです!人材市場には年間に3つのヤマが存在することから始まり、2008年から2009年にかけての異常なデータ変動を説明して頂きました。(グラフで見ると、まさに谷?どん底?でした。。。)今だから言えますけど、あの時期は皆さん本当に大変でしたねぇ~!あの時期を乗り越えたから、今があるんですよねぇ~!(実は私も。。。あの時期を乗り越えたことが少し自信になってます。。。えへっ!)
さてさて、今年の最新データには新たに「応募者数」のラインが加わっていました!(いいんですか?こんなに貴重なデータ!)求人情報数と企業面接数は上昇傾向なのに、応募者数はヤバいくらい急激に落ちてますぅ~!(参加者の皆さんには目からウロコのデータだったはずです。。。)
ここで言う応募者数とはいわゆる求職者のことで、自分から積極的に人材市場に出てきている人材のことを指すそうです。現在は人材のニーズが高まっているのに、求職者が極端に少なくなっており、既に売り手市場を通り越して「超・売り手市場」になってしまっているそうです。ハイ!
参加者からは「売り手市場は感じていたが、まさかここまで厳しい状況になっているとは知らなかった。」、「ウチも採用で苦労しているが、なかなか採用が進まない理由がわかった。」、「最近部下を採用したが、試用期間で契約を終了した。」などなど、けっこうシリアスな感想が出されました。ハイ。
求人理由の変化
スクリーンには昨年12月から今年4月までと、その合計の求人理由をパーセンテージであらわした6つの円グラフが順番に映し出されました!求人理由は大きく「業務拡大、新規会社、新規事業、欠員補充」に分類されていて、12月&1月は業務拡大の比率が一番大きかったのですが、2月からは欠員補充の比率が一番大きくなり、4月に至ってはナント求人理由の過半数が欠員補充関連でした~っ!!!おおっ~!!!つまり。。。それだけ多くの人材が「会社を辞めている!」ってことですよねぇ?!よくよく考えると、すごい状況になってます。ハイ。。。
求人理由のなかでも、もっとも厄介なのが欠員補充だそうです!!
- 退職者との引継ぎ業務のため、採用に締め切りが存在するため。
- そもそも想定外の採用活動(トラブル)である。
- 退職者の能力、給与が基準となり、採用対象の幅が狭くなるため。
- 採用活動が進まないと業務が滞るため。
う~ん、企業が受け身というか、後手に回るというか、後ろ向きの仕事っていう感じですねぇ~。時間的にも労力的にも、儲けるための前向きの仕事の時間が取られてしまうような。。。
因みに最も避けたいのは「欠員補充の欠員補充」で、なぜ辞めてしまうのかという真の原因を追及し解決しないと採用はいつまでも終わらず(エンドレス?)、その間に企業の「業務レベル」がどんどん下がっていってしまうのが最大の損失だそうです!
参加者からは「退職者を出さないための人事管理が最大のポイントである。」、「退職してゆくのは往々にして優秀な人材で、社内には良い人材が残らない。」などなど、これまた現実的な意見が発表されました。ハイ。
給与水準
スクリーンには「白い雲が浮かぶ真っ青な空にまっすぐに伸びてゆく赤い梯子」の画像&「給与水準」というキーワードが映し出されました。画像は「上昇」というキーワードで検索したものだそうです。画像と文字からの連想や給与水準に関連するお話を参加者にリレー方式(発言者が次の発言者を指名する方式)で発表して頂きました。
- 今年は昇級額が原因で労働契約を更新できなかった従業員が複数いた。
- 自ら日本人求職者として、複数の中国系企業からオファーをもらったが、提示された給与は日本の会社よりも多かった。
- 毎年、地方の学校に出向き採用活動をしている。今年は会社PRのためのイメージビデオなども制作したが、毎年採用が難しくなっていることは確かだ。かと言って、お客様に値上げをお願いすることもできず、人件費の高騰は利益を下げている。
- これから進出する企業(サービス業)ですが、日本語ができる営業担当者の給与相場を教えて下さい。
- 企業の人事管理レベルは人事課長のレベルを見ればわかる。人事課長の給与が突出している企業は、往々にして全体の給与レベルも高くなっており、必要のない従業員にも高い給与を支払い続けている。
企業の総経理や管理部長の意見、自ら求職者としての市場の感想、或いは労務専門コンサルタントからのアドバイスなど、SBFならではの豊富な意見が出されました。(皆さまからたくさんのご意見をお出し頂きましたが、全てをご紹介できずに申し訳ございません。)
2011年下期人材市場の展望
上海人材市場の過去、現在を踏まえ、2011年下期の展望を予想しました!
- 主に給与面において企業の人事改革が進む。
- 下期事業計画や景気動向による募集は微増傾向。
- 人材を「採用できる企業」、「できない企業」の二極化へ。
- 優秀な人材のキャリア志向は安定化する。
- 求職者の減少により採用活動が更に難しく。
- 採用と同時に既存従業員の確保も重視される。
- 超・売り手市場から安定した売り手市場へ。
「通常の採用サイクルが完全回復し、給与水準は上昇しながら、安定した売り手市場になってゆく。企業の対応によっては買い手市場化の可能性もあり得る。」という意見でした。
総じて、外的要因を把握し、内的要因に反映してゆくことが企業の課題になってゆくということでしょうか。フムフム。
まとめ
杉川さんが進行役となり、参加者の皆さんの発言が勉強会を盛り上げてゆくというSBFの伝統的なスタイルでした!(今回は得意の野球ネタは封印したそうです。。。)人の問題はどの企業にも共通しており、参加者の皆さんがそれぞれの視点で発言されていたのが良かったですね!(私もかなり勉強させて頂きました、ハイ!)
勉強会の終わりには、実行委員の叶さんから「経営者レベルの参加者が多いので、来年は内的要因に関する勉強会をお願いしたい」とのリクエストもありました。という訳で、杉川さん、来年もお願いしますねっ!!!
新規会員及びゲスト
池 博昭さん(恩梯梯数据英特瑪軟件系統(上海)有限公司)
周 健さん(太陽晶鑫緊固件(上海)有限公司)
成相 利明さん(上海鳥取田中精密機械有限公司)
齋藤 勝彦さん(凱碧包装材料(上海)有限公司)
須方 周作さん(株式会社ゲストハウス)
吉田 リオさん(株式会社ゲストハウス)
小柳 尚久(株式会社ビートップツー)
食事会
18:00より上海料理レストラン「蟹王」にて(参加21名)。
成績:ビール30本、紹興酒10本。3時間。
↑この成績で食事会の様子が充分おわかり頂けるかとっ!(笑)