性格・適職を科学して「見えないもの」を「見える化」する上海ビジネスフォーラム活動報告

開催概要

テーマ 性格・適職を科学して「見えないもの」を「見える化」する
日時 04月21日(土) 14:30(開場14:00)~17:00
講師 上海バニラ企業管理有限公司 井口 雅史 様
出席 28名

概要

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近年、仕事の適性を事前に確認できるような診断テストを行う学校・企業が増えていますが、中国ではまだまだ効率をマンパワーでカバーする場合が多く、適性を診断する機会がほとんどありません。

しかし、最低賃金が年々上がっている影響で、人材の適性をみながら採用したいというニーズは高まっているようです。

今回は、中国国内で適性診断テストを実施している数少ない企業の一つである上海バニラ企業管理有限公司の井口さんから、診断テストに関するお話を伺い、実際にテストを体験しました!

内容

1.性格テストの実施

「先人の経験」の集積=

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漢方と同じ 性格テストは、診断結果を集め、分析した結果の集大成です。
実践的な科学をベースにしているという点は、漢方の考え方に通じる物があります。(2012年3月 勉強会レポート参照)
過去に性格テストを実施してきた「先人の経験」の集積といっても過言ではありません。

性格テストの始まり=軍事的活用から・・

性格テストの始まりは、戦争での兵士募集という軍事的な活用と言われています。
既存の優秀な人材と同じような傾向を持つ人材を事前に見つけることによって、エリート集団を作ろうとして研究されていたようです。
軍隊だけでなく、企業でも効率良く優秀な人材を集める方法の一つとして性格テストが取り入れられ、現在のように広まったそうです。

日本は平和的導入=企業が導入

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日本では、軍事的な目的としてではなく、適性の確認方法の一つとして広く普及しております。企業が職種の適性を事前にチェックしたり、優秀な人材の早期発見を行うために実施したりする場で活用されています。
性格テストを行なうことによって、優秀な人材を効率良く集めることができたという事例も多くあるそうです。

中国は・・・=職業分配制度のため必要としなかった

中国ではつい最近になるまで職業の自由がありませんでした。
職業分配制度では、適性に関係なく機械的に職を分配していたのでテストを行う必要性がありません。そのため、性格テストが根付かず、研究も遅れていた模様です。

自由になって15年・・・性格テスト根づいていない

開放政策が進んだ今でも、中国では性格テストはほとんど根付いておりません。外資系の企業では、自国で行なっている診断テストを中国語訳して実施しているケースもありますが、実施率は高くはありません。
また、性格テストはデータの収集と分析を行いますが、この作業を行う時間と費用が勿体無いということで実施していないという場合もあるそうです。人件費が安いこともあり、人海戦術で問題を解決する方が素早く安価であることも導入が遅れている原因の一つでもあるようです。
しかし、中国では年々最低賃金が上昇しているため、人海戦術は徐々にとりにくくなっております。優秀な人材を効率良く採用したいというニーズは徐々に高まっているので、今後性格テストを導入・実施する企業は増えていくのではないかと考えられています。

2.テスト結果から自己の性格を分析 

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実際に上海バニラさんで実施されている性格診断テストを体験しました!

  1. 問題は、140問です
  2. 回答時間は、12分
    (判断能力の高い人は7分程度で回答する事ができます )
  3. 12分以内に全問回答が出来ない場合は、処理能力に問題が有ると診断されます。
    従って、貴方の直感力を信じて、すばやく判断して回答するのがコツです。
  4. ただし、このテストは、知能を見る検査ではありません。(知能テストでは無い)
  5. 回答方法は、該当欄に印を付けるだけです。
  6. 基本的に「はい」か「いいえ」を選択してください。
    「どちらでも無い」が多いと「優柔不断」と診断しますので、なるべく「どちらでも無い」は8個以下を目安にして記入してください。
  7. それでは、開始の合図が有るまで、静かにお待ちください。

「はい・いいえ」の簡単な回答ではありますが、140問全てにチェックを入れるのはとても大変な作業でした。

3.適職診断の方法と見方

適性診断(140問)の回答結果をすべて点数化していきます。
各項目の数字を下記のように記入し診断表を作成しました。

実施後の例

今回は「SD尺度法」という方法が取り入れられております。ゾーン1からゾーン5までの5段階で評価されます。ゾーン3を平均とし、平均から離れた程度をみながら分析をおこないます。

尺度表の見方

例えば、上記の例のように嬉しい・悲しいという相関がある場合、ゾーン3(中心)が平均的なポイントとります。診断結果がゾーン1に近いほどその人は嬉しい傾向にあり、ゾーン5に近いほど悲しい傾向にあります。
(あくまでも平均から離れた程度を図っているだけなので、診断結果とテストを受けた人が実際に感じている感覚とズレがある場合もあります。)

ちなみに、今回は作成しませんでしたが、上海バニラさんでは、この数値や表を元にして下記のようなグラフを作って分析を行なっていらっしゃいます。

実施後レポートの例

4.世の中「3・4・3」の原理

どんな組織も
30% 優秀な人
40% 普通の人
30% ぶら下がりの人
で成り立っていると云われています

この30%の優秀な人と同じような人を効率良く見つける手段として、性格テストを活用することがおすすめでそうです。
自社の優秀な人を徹底的に分析し、

5.エース社員を増やす方法

エース社員を増やすには、既存のエース社員と同じ傾向の人を採用するのが効果的であるそうです。

戦略:戦術 = 効果:効率
効果の上がることを、効率よく行う必要があります。
性格テストの実施・分析には手間が多少かかりますが、効率を上げるためには欠かせない手段のひとつです。今回体験したテストより簡単なものでも、分析を行ってデータを蓄積し、活用することが大切だそうです。

まとめ

①性格テストの分析数(性格テスト実施数)

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性格テスト被験者数・・約1,200名
被験者年齢層・・・・・20歳~35歳
男女比・・・・・・・・男:女=3:7
*被験者の60%は、4年制大学・外国語学部日本語課の学生。
*被験者の40%は、日系企業の採用面接時および既従業員。

②中国で使用される性格テスト

中国民間企業・・・一般的に利用されていない・面接が主
中国公務員試験・・心理テストの形で実施
欧米企業・・・・・人材採用時に実施する企業は30%程度
日系企業・・・・・自社作成性格テスト実施企業20%
日本製中国文性格テスト採用が30%

食事会

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今回は、韓国風の美味しい焼肉を堪能しました!
テーブルいっぱいのお肉と小料理に舌鼓を打ちながら、性格テストを実施した結果の話で大変盛り上がりました。
性格テストは自分自身の傾向を知るだけではなく、結果を共有することによって話をもりあげたり、新たな一面を発見できたりすることを実感しました。

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