グローバルな財務分析と投資(基礎編)蘇州-上海ビジネスフォーラム活動報告

開催概要

日時 9月19日(土)15:00~17:30
テーマ グローバルな財務分析と投資(基礎編)
講師 拓知投資諮詢(上海)有限公司総経理 武内 隆明
幹事 上海丽宝商务咨询有限公司苏州分公司  薛 国栄
場所 蘇州人家大酒店
出席 勉強会:29名 交流会:24名
会費 勉強会会費:500元 交流会会費:2,716元

勉強会概要

講義内容

  1. 財務諸表3表の見方を具体的な会社事例(トヨタ、日産、三井物産、JALなどの従来の日本を代表する企業と任天堂、ヤフー、ソフトバンクなどの新興成長企業)を豊富に挙げ、要所を押さえながら説明。
  2. P/L(損益計算書)とC/F(キャッシュフロー計算書)はある特定期間(1年間)における会社の経営状況を示す財務諸表であるのに対し、B/S(貸借対照表)はある特定時点(期末)の経営状態を示し、お互い過去のデータに基づいて多角度的に補完し合うので、会社の安定度や成長過程を読み取れる。
  3. P/Lの各段階の収益(売上、粗利益、営業利益、営業外収益、経常利益、特別利益、当期純利益)とそれぞれの費用の内容把握と見方(分析の仕方)のポイントを読み取る。
  4. B/Sの左側の資産(流動・固定)と、右側の負債(流動・固定)と純資産(資本金・利益剰余金)のそれぞれのバランスにより会社の経営状態(安泰型、安定型、不安型の3タイプ)を読み取る。
  5. キャッシュフロー(C/F)では、製造や販売など本業にかかわる営業CF、借入・配当などの財務にかかわる財務CF、設備投資・M&Aなどの投資にかかわる投資CFの間での相関関係を読み取ることにより、会社の将来成長段階の分析が可能と説明。
  6. 以上のようなアメリカ的な定量分析も大切だが、従来の東洋的な、経営者の質や、、社員の不満ややる気、そして、顧客、社会(環境も)ありき等の会社の質など、財務諸表に直接には表れにくい定性分析も、今後、金融危機以降は、ますます重要になってくるのではないかとの提案。
  7. 日本の社会における一般的な金融知識とその選択基準を紹介しながら、古今東西に応用できる心理学の理論を紹介しながら、資産構成比などの国際比較。
  8. 実際のプロの機関投資家の実際の売り買いの例をあげ、その投資尺度となるPERとPBRを紹介する。
  9. 主要な資産クラス(国内と海外のそれぞれの債券と株式)のリターンとリスクを説明し、如何に、リスクを最小限に抑えられるかをグラフや表を使って、分かりやすく解説。
  10. 各自、果たして、いくら投資に回せるかから、実際に投資をどの様に始めたらいいのかをアドバイス。
  11. 最後に、現実的に「お金にも働いてもらう」将来の為の蓄財の方法としてのオフショア・ファンドへのグローバル分散投資のメリット・デメリットとに加え、その仕組みとファイナンシャル・アドバイザー(FA)などの役割り

質問:中国のA株は投資できるか?

回答:外国人にとって制限があり、まだできない

今回、内容が密でしたので、公式質問が一つだけにして、懇親会で個人間の質疑応答が盛んに行いました。

交流会

同じ蘇州人家大酒店で開催しました。静かな蘇州風の庭園を眺め、食事とお酒を楽しみながら、話が弾みました。

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